<公務員試験>論文の足切りラインを確実に超える方法

突然ですが、公務員試験の論文には足切りがあるというのをご存知でしょうか?

足切りというのは、一定の基準に満たない論文を書いてしまった時点で、択一試験の点数にかかわらず不合格になってしまうことです。

仮に択一試験で高得点が取れても、論文の内容次第では不合格になってしまうので、十分に気をつけなくてはいけません。

こんなことをいうと、不安を煽っているように感じてしまう方もいると思いますが、しっかり論文対策を取っていれば、足切りに引っかかることはありません。

今回は、足切りになる論文とはどういった論文のことなのか、また足切りにならない論文を書くにはどうすれば良いのか、対策方法を詳しく紹介していきます。

ちなみに、下記の記事では「公務員試験の論文頻出テーマ」をまとめています。

全国の市役所・県庁の出題傾向を徹底的に分析しているので、ぜひ読んでみましょう。

論文で足切りになる人は100人中5人

statistics

公表されているデータとして、国家一般職を例に解説しましょう。

国家一般職の論文試験の結果を見ると、足切りとなった受験生は全体の約5%です。

つまり、100人受験者がいるとすると、そのうち5人ほどの人が論文の足切りラインに引っかかっている計算です。
多いか・少ないか、でいうと、そこまで多くはありません。

国家一般職の論文試験の結果は、1~6までの6段階で評価されます。

5段階以上:約5%(高得点)
4段階:約45%
3段階:約45%
2段階以下:約5%(足切り)

9割の人は6段階中3~4段階の評価となり、それ以外の10%の人が、高得点か足切りかに二分されます。

「論文」として正しく成立しているものであれば、足切りに引っかかることはないので、過度に心配する必要はありません。

しかし、教養試験や専門試験の勉強にだけ時間をかけているようでは足切りになってしまう可能性も十分に考えられます。

しっかりと試験当日までに論文対策も徹底して行い、足切りに引っかからないようにしていく必要があります。

なお、下記の記事で国家一般職の論文過去問をまとめています。
国家一般職受験生は是非参考にしてください。

足切りになる原因

why

では、具体的にどのような論文だと足切りになってしまうのでしょうか?

名前や受験番号の書き忘れ

名前や受験番号を書き忘れると、当然、足切りの対象となってしまう可能性大です。

「いやいや、名前と受験番号は流石に書き忘れないでしょう?」と思う方も多いと思いますが、緊張などの理由から、このミスをしてしまう受験生は毎年必ず存在するのです。

特に論文試験は、教養試験や専門試験といった択一試験を終えた後に行われることが多いので、疲れのあまり、集中力が欠如してしまうケースがあります。

このようなミスをしないためにも、試験開始とともに、必ず「名前」と「受験番号」を先に書いてください。

自宅で論文の練習をする際に、名前や受験番号も書く癖をつけておくのが良いでしょう。

字数が少なすぎる

字数制限はそれぞれの試験によっても異なりますが、600~1800字くらいが一般的です。

このうち、8割は埋めないと足切りになってしまいますので、普段から8~9割を目指して書くことをおすすめします。

例えば、1000字の指定がある場合には、最低でも800字は必要です。
これが800字より少なくなってしまうと足切りになってしまう可能性がありますので、注意しましょう。

また、文章を書くのが得意ではない人は、以下の2点を意識して練習しておくのがベターです。

・過去の論文のテーマを知り、頻出しているテーマの情報収集をしておく
・分からないテーマが出ないようにし、ある程度、文章を書けるようにしておく

字数がオーバーしてしまうことも足切りの対象となりますので、ちょうど良い字数で書き終える練習をしておきましょう。

問題の指示に正しく解答できていない

「問題文を読むこと」は試験を受ける上でとても重要なことですが、意外とできていない受験生は多いです。

論文に関していうと、”分かったつもり”になってしまう人が多いです。
「ちゃんと毎回読んでるから、私は大丈夫!」「絶対できている!」と自信のある方ほど注意が必要です。

テーマだけではなく、何を答えるべきなのか、分かったつもりになっていないか、しっかり確認した上で書き始めましょう。

問題の意図を把握し、指示に正しく答えるためのコツは以下の3点です。

・問題文の意味を正しく理解すること
・言葉の意味を正しく把握すること
・問題の趣旨と外れた内容にならないように注意すること

特に、問題文の中に解答すべき内容が2つ以上あると、その内1つを見落としてしまう人が多いです。

例えば、

「自分の考える対策とその対策が有効とされる理由を述べなさい。」

という問題があるとします。

この問題には、解答すべき内容が2つあるのがお分かりいただけるでしょうか。

自分の考える対策その対策が有効とされる理由を述べなさい。」

この場合、対策のみを答えても、理由のみを答えても、”正しく解答できていない”と判断されてしまいます。

そうならないためにも、書き始める前に、論文の結論とどのように論証するのか、ゴールを見据えて書き進めていく必要があります。

理解したつもりで書きながら考えていると、文章の構成がぐちゃぐちゃになり、趣旨を大きく外れてしまうこともあります。

自分が何を書くべきなのか、頭の中で整理してから書き進めていきましょう。

誤字脱字が多すぎる

近年はパソコンやスマートフォンの普及により、「漢字を読めるけど書けない人」が増えています。

公務員の仕事は文章を使用することも多い職業ですので、誤字脱字には十分に気をつけて論文を書いてください。

難しい漢字や言葉を選ぶ必要はありませんので、自分の書ける範囲で間違いなく伝わる文章を書き上げていきましょう。

また、論文試験には制限時間もあり、見直しをしている余裕はあまりないかもしれません。

仮に見直しをして誤字脱字が発覚しても、字数の問題などで書き直している時間がとれないこともありますので、”正確に書く”というスキルも練習段階で身につけておく必要があります。

公務員の論文試験は、問題に書かれていることを忠実に書けば、足切りになることはありません。

しっかり対策すれば問題ありませんので、教養試験や専門試験の勉強も大切ですが、論文対策にも時間をかけて臨んでください。

おわりに

今回は、足切りになる割合は決して多いわけではないこと、また、足切りになる原因についてお伝えしてきました。
記事の通り、しっかりとポイントを押さえて書けば、基本的に足切りに引っかかることはありません。

ただし、一定の対策は必須となりますので、択一試験だけではなく、しっかりと論文にも目を逸らさず、受験勉強を進めていっていただければと思います。

なお、下記の記事では「公務員試験の論文模範解答例を多数紹介」しているので併せて読んでみましょう。

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