公務員試験の論文(グローバル化)における模範解答例(合格者答案)を公開しています。
論文試験を効率よく対策するためには、論文試験を「暗記科目」と捉えて「予想されるテーマの模範解答を可能な限り沢山記憶すること」が求められます。
各種公務員試験の受験生はこの記事を是非参考にしてください。
なお、県庁・市役所・国家公務員における頻出テーマは下記の記事にまとめています。
受験予定の人はこちらも読んでみましょう。
論文模範解答例(合格者答案)
昨今、東南アジアやインド等の新興国の台頭によりグローバル化が加速する国際社会において、異なる文化を持つ国々と国際協力を図る必要性が増してきている。そのためにまず必要なのは、第一言語とする国が最も多い「英語」でのコミュニケーション能力である。
しかし、我が国の学生は英会話に対するスキルや自信がなく、海外留学や在外経験を希望する若者が少ない。
その原因として、国際社会で通用する実践的な英会話能力の育成が、初等・中等教育の段階から有効に行えていないことが挙げられる。
この課題に対する解決策として、初等・中等教育段階での英会話能力の育成を強化するべきである。具体的には、初等・中等教育の段階から英会話での討論やプレゼンテーションを行う教育を取り入れ、授業中に実践的な英会話のアウトプットが行える機会を増やしていく取組を実施していきたい。
そのために、学校の教師が英会話を教えるだけでなく、海外勤務や留学経験のある社会人が教員や講師になりやすいシステムをつくり、実践的な視点から学生を支援できる仕組みを構築するべきである。年齢的に早い段階から実践的な英会話のアウトプットを行う機会が増加することで、学生の英会話力が向上し、それがグローバル人材の第一歩である海外留学などを志す学生の増加につながると考える。
また、日本人が海外留学へのハードルが高い理由には、日本の4月入学制度や新卒一括採用制度も影響している。海外留学をすると、秋入学が多い欧米文化の時期に合わせることになって無駄な期間が生じたり、日本の学校を休学せざるを得ないことで新卒一括採用に間に合わないという実態があるからだ。飛び級制度なども含めて、日本独自の学校制度を欧米の学校制度に合わせていくことも、長期的に検討を続けるべき課題だと考える。
我が国は、島国であるために古くから外国人との交流が少ない風土であり、それゆえ海外への心理的障壁が高いのかもしれない。しかし、今後人口減少が深刻化していく日本において、外国人との交流は増えていくはずであり、増えていくべきであるとも言える。現在は、外国語の習得をしていなくても日常生活に支障をきたすことはほとんどない。だからこそ、国が主導して積極的に英会話能力を取得する機会を提供していく必要があると考える。グローバル化に対応した人材育成に対して本気で取り組むという強い意気込みをもって、本施策を実施していくべきである。